メルボルンにて
仕事でインドネシア、シンガポールとまわり、メルボルンに来た。
27年ぶりのオーストラリア。メルボルンは初めてだ。
町を歩いている人たちの半分以上はアジア系だろうか。
住みやすそうな街だな、と思う。
少し時間があったので、トラムに乗ってみた。
春の景色。入れ替わり立ち替わり乗ってくる色々な人種の人たち。
それぞれの人がそれぞれの生活がある、自分の全く関わり合いのないところで無数の人が、こうしてそれぞれの人生を生きているんだなあ、という、突然の感慨に襲われた。ああ、こうして自分も生まれて、生きて、そして死んでいくのだな、とも。
諦観にも似た、静かな感情。悲しいわけではない。むしろ安らぐような。
南半球の青い空が手招きしているようだ。