感動の理科の高校生発表会

 土曜日は朝からかかりつけの鍼治療院で鍼を打ってもらうが、治療中、先生と原子力政策でちょっとした論争になった。月に2回だけの癒しの時間が気まずくなってしまい、少し悔やんだ。やっぱり仕事の話はするべきでないのかな。

 ところで昨日は、国の理科教育振興プログラムに取り組んでいる高校生の取り組みの発表会があり、某県県民会館に出張した。
 高校生自らが司会して進めるプログラム。分刻みのスケジュールで手際よく発表が進んでいく。高校生離れした発表内容が多くあり、とても驚いた。発表者、スライドを調整する者、すべて高校生が緊張した面持ちで、しかもきびきびとその役割をこなしている。私が見たところ、多くの高校生の発表の中で、S高校の発表が際立っており、講評した先生方も絶賛していた。名だたる進学校の発表も多かったが、農業科のS高校が素晴しかった。
 また、プログラムに参加した高校生たちが海外で一流の研究者から直に講義を受け、話を聞いたことが、いかに勉強のモチベーションを高めているか、良くわかった。
 この仕事を始めてから中高校生と接する機会が多くなったが、「最近の若い者は・・」すごい!と思う。まだまだ素晴しい子供たちが、そして彼らを熱意を持って指導している熱血漢の先生方がいかに多いかを実感する。
 昨今は一億総教育評論家であるが、せめて政策形成に関与する者はできるだけ多くの現場を見る必要があるだろう。もちろん、大変な部分も含めて。

 帰りの列車はポケットマネーでグリーン車を奮発し、2時間半ずっと今度の大学での講義のスライド作りに励んだ。グリーン車はうまく使えば誰にも邪魔されない書斎になることを発見した。今度追い込まれた仕事が来たら、旅に出てみるか。