2016-01-01から1年間の記事一覧

寿福寺のお墓巡り

近所の寿福寺の墓地を散歩。観光客に北条政子や源実朝のお墓を案内していると、俳人、高濱虚子の45歳年下の愛弟子、結核で29歳で逝った森田愛子のお墓を見つけた。実はずっと探していたのだった。 療養のために鎌倉を離れて福井に帰郷した愛子を虚子が訪ねる…

次は自分だ

父を亡くした。 死の知らせを受けて家族を連れて慌ただしく大阪に戻り、通夜、告別式に臨んだのが1か月ほど前。長いこと寝たきりで、秋になってからは医師にもう長くないと聞かされていたので、覚悟はしていたし、亡くなる一週間ほど前には日帰りで大阪に戻…

雲は答えなかった

「海街ダイアリー」や「そして父になる」といった映画が有名な是枝監督が書いたドキュメンタリー「雲は答えなかった」を再読。1990年、水俣病の担当局長として随行予定だった、環境大臣の水俣入りの日に自ら命を絶った、山内豊徳 環境庁企画調整局長の生涯を…

日本死の臨床研究会年次総会に参加する

札幌で開催された2016年度の日本死の臨床研究会年次総会に参加した。会員になって初めての年次総会参加であったが、生と死について、2日間様々に考えを巡らせることができた。印象に残ったのは、 〇日本のホスピスのパイオニアとして、数千の看取りに立ち会…

「怒り」を観る

先週は週末がずっと天候不順でもあり、映画をよく見た。「怒り」を見て、「人を信じること」とはどういうことか、を考えた。 「疑って悪かった」という経験は誰にもあるが、それが自分の愛する人であった場合、深刻な亀裂を呼ぶ。一方で、では「人を裏切るこ…

クワイ川に虹をかけた男

25年前にタイを一人旅し、この「戦場に架ける橋」を訪ねて以来、泰緬鉄道のことを調べるのはライフワークとなった。陸軍通訳として泰緬鉄道建設に関わり、駆り出された連合国軍兵士の元捕虜、現地労務者を訪ねて贖罪し、タイの子供たちの支援に一生を捧げた…

日暮里

仕事を終えてから参加できる社会人向けの座禅道場があると聞いて行ってみた。初めて日暮里駅に降り、高層ビルがニョキニョキ建っている繁華街と反対側の、ちょっと裏ぶれた感じの南口改札を出て気がつくと広大な谷中霊園のど真ん中を歩いていた。山手線を降…

シン・ゴジラ

周りの友人、同僚たちが口を揃えて勧めるので、遂に観てきた。評判通り、良い映画だった。舌を巻いたのは、役所の仕事のやり方について、本当によく調べている、ということだ。特に官邸の雰囲気。私は観終わった後、きっと官邸でロケしたのだろうと思った。…

ステイーブ・ジョブズの言葉に苦悩する

週刊ダイヤモンドを読んでいて、紹介されていたジョブズの言葉に深く考え込んでしまった。彼は17歳から33年間、毎朝自分に問いかけていたという。「今日が人生最後の日だったら、自分はこのことをやりたいと思うか」「違う、という答えが続けば、その生き方…

私の大好きな中原中也の「夏の日の歌」。(詩集「山羊の歌」より) 青い空は動かない、 雲片れ一つあるでない 夏の真昼の静かには タールの光も清くなる 夏の空には何かがある いぢらしく思はせる何かがある 焦げて図太い向日葵が 田舎の駅には咲いてゐる 上…

円卓の地域主義(牧野哲郎)を読む

南信州の飯田市には観光で何度か訪問し、元気な地域だなと感じていたが、飯田市長の牧野氏が編んだ本書を読み、飯田だけでなく同氏が関わってきた大分の別府や臼杵、さらにドイツ諸都市の取り組みを知るとともに、地域再生の推進力としての「円卓」の力を知…

梨木果歩の「海うそ」を読む

ここ数か月、全く余裕がなかった。今月は、久しぶりに海外出張があり、ウイーンに出かけたりしたので、そのうち写真をアップしたいと思っているのだが。ところで、今月通勤の合間に読んでいた梨木果歩の「海うそ」が素晴らしかったので、それを伝えるべく、…

とにかく眠い

1月に異動してから怒涛のような2か月。 やっと週末の2日間、一度も出勤することなく休むことが出来た。とは言え、自宅でずっと2日間仕事関係の書類に目を通していたが、とにかく眠い のである。1日3−4時間睡眠の日が多かったので、睡眠時間という意味…

わたしをを離さないで

全く更新しないまま年が明けてしまった。 気が付けば2月も終わり。1月1日付けで異動になり、新しい仕事に慣れるのが必死だった。加えて、超多忙で20日間、1日も休みがない、という激しい日々も通り越した。そんな中で、TBSドラマ「わたしを離さないで…