2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ビシュケクにて

話はイスタンプールより遡るが、2月末、キルギス共和国の首都、ビシュケクに出張した。午前5時、ビシュケクの空港に到着したときはまだ真っ暗だった。モスクワから4時間。モスクワ時間ではまだ午前2時だからとにかく眠い。モスクワを飛び立ったのが午後1…

突然の春

「目が覚めたら、自分が虫になっているのに気づいた」 というのは、有名なカフカの「変身」だが、先週、同じような体験をした。 とにかく、体が硬直してベットから起き上がれない。手を動かす気力もない。全身が脱力状態で、ぼぉーとした頭の中で、この「変…

セマーを見る

イスタンブール2日目の夜は、国鉄スィルケジ駅構内で、イスラム神秘主義に属するといわれるメヴィラーナ教団のセマー(旋舞)を見た。もっともこの教団は異端ゆえ、トルコでは宗教行為ではなく、旋舞を観光として解禁していると聞いた。 それは夜7時半。天井…

イスタンブール人間模様2

「はい」と私は頷いた。 「どちらからですか」 「モスクワからです。こちらにお住まいですか?」 「はい。二年位になります。」 「駐在員の方ですか。」 「いいえ。実はイスタンブールのお店で働いてまして。よかったらいかがですか」 意外な展開に一瞬考え、…

イスタンブール人間模様1

話は前後するが、3月の3連休にイスタンブールを訪ねた。私の大好きな歴史モノが沢山見られることを大いに期待していたが、そこで出会ったのは、人なつっこい人たち。息子はあちこちで頭をなでられ、ほっぺたをさわられたり、「リトルサムライ!」と声をかけ…

イルクーツクにて

バイカル湖から戻ってイルクーツク市内へ。 市内のアンガラ川に面した公園に行くと、鉄柵に多くのカギが取り付けられている。 「これは何ですか?」 とマリーナさんに聞くと、おかしそうに笑って、「結婚式の名所よ」と教えてくれた。 ははあ、結婚式で永遠の…

氷のバイカル

夜のウラジオ空港を発って、ハバロフスク経由でイルクーツクに向かう。ロシア製の飛行機かと思ったらエアバスだった。こんな極東のローカル航空でもロシア製の飛行機が駆逐されているのに驚いた。深夜1時にイルクーツクに到着する。我々のカウンターパート…

光のウラジオストック

ウラジオストックは、15年前、私が初めてロシアに踏み入れた場所だ。 前回は新潟から国際線のツポレフ機で1時間半。 今回はモスクワからアエロフロート国内便で9時間。 夕方、雪のモスクワを発って翌朝、ウラジオストック空港に降り立つと、暖かい春の風…