モスクワ郊外への社員旅行

先週末は社員研修も兼ねた社員旅行だった。モスクワ郊外の大企業の保養所を借りて一泊二日。

ロシア企業の伝統を踏襲し、多くの社員が家族ぐるみで参加。バス二台を仕立て、雪の中を出発。

母親が不在の我が家も当然、息子との参加になった。

息子の学校の関係で我が家はタクシーでホテルに向かう。

初日は大講堂で、社員によるプレゼンとそれに対する討論から始まった。

顧客をどのように増やすべきか、といった英語のプレゼンを社員に交じって奥さんや小学生くらいの子どもも真面目な顔をして一緒に聞いているのが珍妙で笑える。

でも考えてみれば、父親、母親が、妻が、夫が、職場でどんな人と仕事をしていて、何を考えて何をしているか、家族が間近に知るのはとても良い機会だ。

私もこの日の30分のプレゼンのために先週は毎日深夜まで準備に追われた。私のプレゼンのタイトルは日本人社員らしく、「極東・東シベリアへの事業拡大」。質疑応答はあまりふるわなかったが、後で何人かの同僚がプレゼンを褒めてくれたのでほっとした。

食事時。家族が他の同僚も交えてテーブルを囲む、同僚の奥さん、ご主人、子どもの顔が見られて面白い、我が息子も覚えたての英語で必死に応答している。彼にとっても良い経験だ。

食後は食堂を借り切ってクリスマスパーティーとなった。部毎のパフォーマンス、プレゼントタイム、と進み、ソ連時代に超売れっ子だったという中年のおじさん、おばさんで構成するバンドがやってきてディスコタイムとなった。私も自然と踊りの輪の中で踊っていたが、息子がいない。どうしたのか、と思ったら、部屋の隅のからじっとこちらをのぞいている。恥ずかしいのか。

それにしても、私の幼い時からの父親の記憶で、ディスコで踊りまくっている父親像なんてものはもちろんない。盆踊りすら、厳格だった我が父親は踊ったりしなかった。息子の脳裏に、このような父親の記憶を刷り込んだのが後でどのように影響するのかなあ。

翌日はプールで泳ぎ、息子は大人の社員に混じってフットサルを楽しんでバスで帰ってきた。いわく、また行きたい、と。

来年の今頃はモスクワにいるのかなあ。