米子から温泉津へ

5月3日の夜、横浜駅から家族で「サンライズ出雲」に乗車。日本国内で家族で夜行列車の旅は初めて。ロシアではモスクワからサンクトペテルブルクや、ウクライナキエフに行く時に寝台列車を利用した。

ロシアではコンパートメントの寝台車で家族和気あいあい、ところが我が日本の新鋭寝台車は、個室。折角の家族旅行なのに、サロンカーで弁当を食べた後は、「じゃあ」と個室に消えていく。「なんだかなあ」という感じである。

翌朝6時半、岡山駅で息子と新幹線口まで全力疾走。朝ごはん用のお弁当をゲットした。

高松に向かう「サンライズ瀬戸」を切り離し、ほどなく伯備線に入ると、川沿いの美しい車窓の中を進んだ。

米子に朝9時に到着し、下車。レンタカーが植田正治写真美術館に向かった。

植田正治は私の大好きな写真家。

コンクリート打ちっぱなしの大きな美術館で、鳥取砂丘を舞台に作られた幻想的な植田の演出写真の数々を堪能する。

モノクロ写真というのは、どうしてこんなに人の心にノスタルジーを呼ぶのだろうか。

こんな写真を撮れるなら、私も、とつい思ってしまうが、浅はかなのだろうな。

次いで尾高城跡。

ここは、私のルーツと関係があるかもしれない場所。

城跡に建っていたホテルの支配人を訪ねて、いろいろ話を伺った。

さて、そこから一路、出雲大社へ向けて高速道路を突っ走る。

ところが、出雲大社の手前で車が動かない。駐車場に入ろうとする車の大行列だ。

駐車場に入るまで30分。社殿の前でも、参拝する人の長い列。

何とか参拝を終えた。昼食を取ろうとしたが、どの店も大行列。諦めて、今日の最終目的地の温泉津に向かった。

宿泊先は吉田屋。映画「男はつらいよ」のロケ地にもなった老舗旅館で、築100年、木造三階の立派な宿だった。


写真上 植田正治写真美術館

中 出雲大社

下 温泉津温泉 吉田屋



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