宍道湖の夕日
山陰の旅の締めくくりは、宍道湖の夕日。松江に住んでいる方に、特別の夕陽スポットに案内していただいた。
関東に住んでいると夕陽を見る機会がほとんどなく、期待に胸が膨らむ。
が、日が沈む少し前、太陽が雲に隠れてしまった・・・
もうだめか、とおもってそこを立ち去りかけたが、待てよ、もう一度雲から顔を出すかもしれない、と思っていると、果たしてもう一度雲から現れた。
あたりを茜色に染めながら落ちて行く夕日。
集まった人々も思い思いの格好で夕陽を眺めている。
夕陽を見ながら、人は何を思うのか。
過去の思い出か。
それとも、この太陽にもう一度会える明日の日々か。
でも東京行きの夜行列車の時間が迫ってきた。陽がとっぷりと暮れ、これから西の空が染まっていく美しい時間の幕開けだが、もう行かなければならない。
後ろ髪を引かれる思いで湖を後にした。