8月26日〜9月8日 夏が過ぎてゆく

またしても2週間空いてしまった。気がつけばもう秋。窓を開けて寝ると風邪を引きそうだ。

去年と違って、夏が足早に過ぎてゆく。

先週の週末は、お盆のホテルお篭り仕事がうまくいったことに味をしめて、もう一度、小樽の朝里川温泉のホテルに篭ってみた。が、今回は大失敗。

和室はダメだ。仕事に集中できない。

ちゃぶ台机に向かっていると30分もするとすぐに足が痛くなって、ごろっと横になりたくなる。すると気がつけば寝ている。その繰り返し。

座布団を四枚くらい重ねて椅子のようにするとかなり良くなったのだが、それに気づいたのはチェックアウト直前だった。

さらに誤算だったのは、その旅館自身も含めて、お昼ご飯を食べるところが全くあたりにない。

結局、お昼ご飯を食べに小樽まで出てきてしまう。

全く何をやってるんだか。

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ただ、この宿の朝食はすごかった。10品以上、お刺身までたっぷりついている。これで1泊朝食付き5000円だからすばらしい。

なのでこの週末はその穴を埋めるために、2日とも自宅にこもってひたすら原稿書きに明け暮れた。

日曜日の夕方になってやっと書き終えたが、モヤモヤしたものが溜まっている。

映画でも見に行こう、そうだ、話題の「風立ちぬ」を見てやろうじゃないか、と思い立ち、安くなる日曜夜のレイトショーを見に行った。

ところがそのモヤモヤを引きずりながら映画館に入り、上映中の映画のラインナップを見ているともう少し毒のあるものを観たくなった。

そこで思い切ってチェンジ。「共食い」を見ることにした。

1時間40分、昭和の世界の映像にどっぷり浸った。面白い。

ただ、原作にない脚色を映画のラストに入れたというのだが、これが全くいただけない。
せっかく映画全体を通して、息苦しい田舎において、性と暴力にまみれた父の血が自分に流れていることを自覚し、忌避し、その葛藤に悩む高校生の煩悶が激しく描かれているのに、天皇の戦争責任を匂わすセリフを吐かせたりするところ、何とも安直な気がするし、違和感が充満。残念だ。

とは言え、それなりに満足して映画館を出た。北九州で撮ったという、ロケ地巡りにも行ってみたい気がする。