統計
久しぶりの休日で、今週の新聞に目を通していたら、栃木のクレーン事故で子どもたちが亡くなった記事を目にした。
そして、あることに気づいて衝撃を受けた。
亡くなった子供たちの名前と写真が、掲載されていたのだ。
社会が、喪われた命を悼むとは、こうでなければならない。
亡くなった子どもは、このように名前のある個人として悼まれなければならない。
一方で今回の震災においては、目につくのは、「〇〇小学校は、108人の児童のうち、58人が亡くなった」という報道である。
報道が悪いのではない。
亡くなった子供の数があまりに多すぎるのだ。
1人1人のかけがえのない子どもの死が、それぞれの名前でなく、「統計」でしか扱われないことは、何と悲しいことなのか、と改めて思う。