終電一本前
祝! 今週は全部電車で帰宅できた。
久しぶりの金曜日の横須賀線の終電一本前。
大船を過ぎると、ほぼ全員着席状態となる。
向かいのおじさんは、隣の若いサラリーマンに何回もしなだれかかり、そのたびにひじ鉄を食らわされているが、動じる気配がない。おおっついに業を煮やしたサラリーマンが席を立ったが、おじさん、絶妙のバランスを保っている。まるで透明人間にもたれているようだ。
その隣の一見OL風アラフォー女性。ヘッドホンで音楽を聞いているのだろう、口パクで唄を口ずさんでいる。そのうち、眉間にしわがより、口の端が時々三角形によじれてきた。誰にも邪魔されない自分の世界だ。
私の隣は若い学生風女性。さっき座った時にちらっと見たがなかなかの美人だった。が、今は窓枠に頭を載せ、大口をあけて眠りこけている。メガネが半分ずれている。
実は、金曜日の夜中の電車はいつも不愉快だった。自分だけシラフで回りは全部酔っ払い。だがおよそ3カ月ぶりに乗ってみて、自分の気持ちの変化に気づいた。
何と懐かしい風景。
そして、何と平和な風景。
日本っていいな。