2月20日〜26日 やっぱり小樽
久しぶりに飲み会が1週間に2件も。大きな仕事が終わったあと、仲間と飲む酒はうまい。まだ結果がでたわけではないが、まあ、これでうまくいかなかくても悔いはない、という程度までのめり込めたから良しとしよう。
ある日、調べものがあり、普段行かない図書館に行き、研究に必要な本を借りたところで、部屋の片隅の看板に気づいた。現役外交官による、講演会。カンボディアやアフガニスタンの平和構築について。幸い、午前中は特に打ち合わせが入ってたわけではないので、そのまま飛び込みで参加した。
そして、感動した。
何が?
アカデミズムの可能性に。
講演者と、それを聴く者が同じ平面に立ち、お互いの尊敬のもとに話す。外交機密に触れない、ギリギリのところで聞く外交交渉の舞台裏は、手に汗握る、臨場感に溢れたものだ。集まった専門家たちも驚きの表情で聞き入っている。質問する側も専門家なので結構厳しい。しかし、国会答弁のようなものではなく、現場で苦悩しながら決断した者ならではの答え。終わった時には心から拍手し、感動すら覚えた。
学会ですらこうはいかない。ちょっとオフレコの話をしたら、たちまちツイッターやブログで流出する。ちょっと踏み込んだことを言うと、ネット上で罵声が飛ぶ。
22日は勤務先の同郷人の集まり「泉州弁でしゃべる会」。私は普段標準語で話しているが、泉州弁で話すのはこんなに素晴らしいことなのか、とこの会に出るたびに思う。標準語を話している自分は、本当の自分なのか、とさえ、思えてくるほど、泉州弁で話す時間は心地よいものだ。
23日からの週末、久しぶりに道内旅行に出ようと思ったが、止めた。仕事が一杯。土曜日は自宅でそれをこなす。
24日は10日ぶりの小樽。カフェ巡り。皮切りは南小樽の「はち」。薪ストーブが暖かい。ところが外が猛吹雪になり、札幌に帰れるかどうかだんだん不安になってくる。
2時間ほどはちで粘っていると雪もやんだので、小樽文学館で宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」をモチーフにしたCGプラネタリウムを堪能する、というか、涙腺を決壊させる。やっぱり宮沢賢治はすごいなあ。特に我が身を燃やすサソリの話は本当に泣かせる。
涙目のまま文学館を出て北運河まで歩く。
すばらしい景色。
灰色の雲の隙間に青空が。
フェルメールの「デルフトの眺望」を思い出し、思わず見とれた。
日本郵船ビルの中を見学し、その先に行こうとしたが雪がすごいのでやめて引き返す。
その途中、発見した宿と喫茶「かもめや」に入ったとたんに、天気が一変し、猛吹雪となった。
しかし、この店に飛び込んでいなかったら今頃ひどい目にあっているだろう。
女将さんと楽しい会話。小樽のいろいろな話を聞き、最近出版された本「ポーが聞こえる」を購入した。
初めてなのに、何回も来たように思える、不思議な場所だった。
今度はここに泊まりに来よう。