2月27日〜3月4日 小樽宿泊も映画もジムも。久々の充実感

27日夜の最終便で東京へ。翌28日の日露フォーラムだった。いろいろあったが、やはりつい先日プーチンロシア大統領と会談したばかりの森元総理の講演が珠玉だった。

外交、というのは本当に難しい。特に領土の問題は双方のナショナリズムがからむ。

しかし、日本の人たちは、拳を振り上げて声高に叫んでいれば領土が帰ってくる、と思い込んでいる(あるいは、確信犯的にそんなフリをしている)人たちが実に多い。

いくら正論でも、相手国の国民みんなが、そうだね、そっちの言うとおりだね、悪かった、返すよ、なんて展開があるはずがない。
必要なのは、静かに議論できる環境だ。そして国民から支持された強い政治力。交渉相手からの信頼。
不幸にして、日本が持ち合わせていないものばかり。
そんな気持ちを持っていたが、ここにきてやっと動き出そうとしている、と感じさせる、嬉しい講演であった。

1日早朝鎌倉を出で、11時にはもう札幌駅頭に立っていた。嵐が来るというので早めの飛行機にしたが、拍子抜け。

住まいに戻って、大通りにある写真展を見に行く。あまりにすごい雪と風でタクシーを使った。

自分の撮った写真が掲載されているのだ。写真展会場で自分の撮った写真を撮ろうとしたが、カメラ付き携帯を家に忘れたことに気づく。

いったん自宅に戻り、小樽行バス停に並ぶが、雪と風が強くて立っていられない。こんなすごいのは初めてだ。

一時間くらいで小樽に着いたが、実はこのころ、併走するJRは暴風雪のため、運休になっていた。バスを選んで正解だった。

ところが、小樽の大通りを歩こうにも、地吹雪がすごい。舞い上がった雪や砂が顔に当たり、痛い。まっすぐ歩けない。後ろ向きになって進んだこともあるほどだ。

吹雪の中で道に迷い、電話してめざす北運河の民宿「かもめや」にやっとたどり着いた。

飲みに出るのは止めて、窓に打ち付ける風の音を聞きながら、宿の人や同宿人とよもやま話に花を咲かせる。

旅の話、日々の暮らしの話、生きがい、夢・・・

こんな夜もいい。夜12時近くまで語らった。いつしか嵐も収まったようだ。

翌朝、小樽港付近を散歩。ところどころ吹き溜まりがあり、歩くのに苦労するが写真をいろいろ撮ってみた。

10時ごろのバスでまた札幌に戻り、カフェに陣取って3時間くらい勉強した。

夕方は1ヶ月ぶりにジムに行き、ランニング。

夜8時過ぎにはさっぽろ駅内の映画館に行き、レイトショーの割引料金で「レ・ミゼラブル」を楽しんだ。

しかし。。。主人公のジャンバルジャンではなく、宿敵のシャベーリ警部に共感してしまう。法と正義の実現、という建前によってもたらされる現実の不正義。どちらを取るか、は難しい問題なのだ。

仕事も余暇も久しぶりに充実した1週間。


写真上 かもめや
中上 かもめや周辺の路地
中下 小樽運河
下  埠頭にて。かもめやの女将さんのお気に入りの風景