ようやく春の兆し

3週間ぶりの日記。札幌も今日は10℃まで気温が上がり、やっと春めいてきた。と言っても雪解けで道路はべちゃべちゃで歩きにくいことこの上ないが。

妻が来道したので、一緒に函館に旅した。五稜郭戊辰戦争に思いを馳せ、トラピスチヌ修道院で神に生涯を捧げて祈りの日々を過ごす修道女の生活をしのび、函館山で100万ドルの夜景に酔った。

朝市でおいしい魚料理を堪能したあとに訪問したはこだて未来大学のキャンパスは素晴らしく、ロシア正教のハリストス教会、函館公会堂、イギリス領事館、明治の和風建築が素晴らしかった相馬亭(ここでみた、西郷隆盛大久保利通桂太郎伊藤博文大村益次郎陸奥宗光勝海舟坂本竜馬高杉晋作といった幕末のヒーロー達が一堂に会した写真は圧巻だった。これは本物なのか。本物だったらもっと有名になって然るべき写真だが・・・・)、列車に乗る一時間前に駆け足で見た外人墓地も風情があった。

職場で一緒だった元同僚(ほぼ同年齢)の突然の訃報に驚く。大腸がん。人生一寸先は闇だが、自分がそのような不幸に見舞われたとしても従容として受け入れるだろう。

小樽でお世話になっている方のつぶやきに、日々感じることがある。
「誰かに〜をしてあげている、と思っていても、実はその方にしてもらっているんだ、ということに気づくことがある」

同感である。与えている、と思っていたら与えられている、ということが。

考えてみれば、少し意識があやしくなりかけている父の世話は大変だなあ、老いるのは嫌だ、と思っていたが父はそういう自分の姿を私や家族に見せることで、健康の有難さ、支障なく日々暮らせることの有難さを私たち家族に教えようとしているのかもしれない、とはたと気づいた。それが父の役割なのかもしれない、と思うと、優しくしてあげなきゃ、つくづく思う。