円卓の地域主義(牧野哲郎)を読む

南信州飯田市には観光で何度か訪問し、元気な地域だなと感じていたが、飯田市長の牧野氏が編んだ本書を読み、飯田だけでなく同氏が関わってきた大分の別府や臼杵、さらにドイツ諸都市の取り組みを知るとともに、地域再生の推進力としての「円卓」の力を知った。
地域再生は最前線の自治体職員のやる気を十分に引き出すことが不可欠で、政策の企画部門と現場の一体化や、「株式会社飯田市役所」としての組織改革は非常に参考になる。特に、公民館に市職員の公民館主事を配置することによる地域おこしなどは、かつて公民館行政に携わった者としては嬉しい限りだ。また、多摩川精機ととのコラボレーションによる、飯田を航空宇宙産業のメッカにしたいという夢が実現することを願う。

こんな本を読むと、自分の中に、地域再生に関わることについての願望が強くあることにも気づく。やりたいことが本当に多すぎて困ったものだ。