読書

「沖縄の島守」を読む

かなりの大著であるが、年末年始に一気に読破した。太平洋戦争末期、危険を感じて逃げてしまった前任者に代わって、沖縄県知事に任命された内務官僚、島田叡氏と、彼を支えた沖縄県庁の荒井警察部長という2人の内務官僚を描いた物語。ことさらに2人を伝記…

残夢整理−昭和の青春 多田富雄著

これが通勤途上で読み切った本第1号だが、あまりに印象深く、涙なしに読めない部分が多くて困った。免疫学の泰斗による、生涯での忘れえぬ6件の出会いが芳醇な文章で紹介されている。どれも印象に残るすばらしい話だった。特に印象に残ったのは、恩師岡林…

流れ星を見ながら

去年の暮れ、科学雑誌で宇宙物理学者である東大教授の最新宇宙論に関するインタビューを読んでいて思わず唸ってしまった。 教授はこともなげに言う。 「宇宙が始まる前は「無」です。無とは何か、空っぽ、ではなく、何もない状態、時間さえないのです。宇宙…

忘れられた日本人

私は民俗学者、宮本常一氏の手によるこの本が大好きでよく読み返す。本日も出張の新幹線の車中で読んだ。自分の祖父母や両親が生まれ、育った時代、すなわち、ほんの数十年前まで、日本はこんな国だったのか、といつも新鮮なショックを受ける。重機のない時…

仲間と。がんと向き合う子どもたち

今日は子どものサッカーの全国大会についてひたちなか市に行く予定であったが、台風で大会自体が中止になった。で、読書。昨年、中学生の息子さんを小児がんで亡くされた職場の先輩から贈られた「仲間と。がんと向きあう子どもたち」を一気に読んだ。その息…