イタリアの旅

シエナで考えたこと

ポンペイからローマに。あわただしいローマ観光で旅は終わった。 旅の間常に持ち歩き、そのとき感じたことを書き留めたメモ帳を見直すと、シエナのことを書こうと思い立った。 城壁に囲まれた、中世そのままの街、シエナ。特に、カンポ広場に面した市立美術…

古代の叫びと祈り・・・ポンペイ

「気をつけて帰るのよ」 アマルフィ滞在中、ホテルで何くれと世話を焼いてくれたリリアおばさんに握手でさよならを告げる。毎朝食堂で聞いていた「チァオ!」というおばさんの優しい声が聞けなくなるかと思うと寂しい。 くねくねと曲がる海岸沿いの道を走り…

天空の庭園・・・ラベッロ

アマルフィのバス停から少し小さなバスに乗り、アマルフィの北、山の上(崖の上)の村ラベッロに向かう。 目も眩むような断崖絶壁の道、すれ違いの度にひやひやしながらバスに揺られること30分、ラベッロに到着した。 ここの二つの庭園、ヴィラ・ルーフォロ…

アマルフィ

ウフィツィで見たダヴィンチなどにも触れたいが先を急ごう。 雨の中、レンタカーでフィレンツェを出発し、シエナに向かう。町ごと中世そのまんまというシエナで、モスクワ以外では初めてとなる海外での大晦日と新年。カンポ広場でのカウントダウン、そして打…

ボッティチェリ

フィレンツェのウフィツィ美術館の所蔵の代表作と言えば、いろいろあるが、まずはボッティチェリだろう。このビーナス誕生、春(フリマペーラ)はあまりにも有名だ。 モスクワから予約して行ったので長蛇の列に並ばずに入場できた。 特に、「春」は、繊細な植…

立ち昇る静謐

数ある「受胎告知」の中でも、フィレンツェ・サンマルコ美術館の、フラ・アンジェリコの筆による「受胎告知」ほど、是非見たい、と強く思っていた絵はない。 ブリュージュから、ブラッセル、そして飛行機でローマ、レオナルドダビンチ空港から鉄道を乗り継い…