「入院」付きの夏休み

 16日から20日まで夏休みを取り、家族と関西に帰省、両親、弟家族と和歌山の旧日置川町(現在は白浜町)で磯で泳ぎ、疲れたら釣りをし、夕方と朝は海を眺める露天風呂とのんびりした休暇を過ごした。

 3日間の夏期特別休暇を完全消化したのは何年ぶりだろうか。思い出せないくらいである。日置川行きは我が家の毎年恒例の行事であるが、ここ2年は実家を経由せず(できず)東京から白浜空港に行き、帰りは白浜から羽田に戻りそのまま出勤する、というのが夏休みだった。

 実家にいたころは、日置川には8歳から毎年通っていた。東京に出てきてからはすっかり遠ざかってしまったが、ここ数年は、両親と兄弟家族で行くのが毎年の行事になった。

 私にとって、夏の原風景の一つが、この日置の海である。枯木灘の荒磯、その中で海にもぐり魚や貝を眺め、釣り糸を垂れながらはるか洋上を行く船を眺めていた。若い頃、船員に憧れたのも、この原風景と無縁ではない。ここに来ると本当に心が落ち着くのだ。息子の心にもこの風景や思い出を焼き付けたい。

 ただ、こんなゆったりした私の休暇の仕上げを滅茶苦茶にしたのは、突然襲った食中毒症状であった。新幹線を降りたところでまず妻がダウン。私は明日から仕事だから、と妻の実家に息子ともども預けて帰宅したところ、私が発症。何回か食中毒に当ったが、こんなに苦しいものは初めてで、症状が治まって自宅に駆けつけた妻によって病院に担ぎ込まれたときは、点滴の針が入らないくらい脱水症状が進行していた。そのまま入院、2晩を病院で過ごした。

 転んでもタダでは起きない、というのが身上である。とある病気で前回入院したときはそれをきっかけに完全禁煙に成功した。今回はどうするか。あれだけ好きだったラーメンや中華料理といった脂っこい料理が、目下、見るのも嫌な状況である。このまま思い切ったダイエットにトライするか、なとど思案中である。