2010-01-01から1年間の記事一覧

南仏、そしてアクシデント

モスクワからミラノ経由で南仏のトゥールーズに入り、空港で車を借り 中世の空中都市、コルド・シュルシェルへ。 街に到着後、街の中を巡り歩く。街の中心のサンミシェル教会は13世紀の建造だ。城壁の中の旅籠風の宿で一泊。何回も翌朝も朝食を食べた後、…

メシニコフ宮殿

ネバ川沿いの道を歩きながら次の目的地、メンシコフ宮殿に向かう。 「地球の歩き方」には、ピロシキ売りから身を起こし、ピョートル大帝の側近として権勢を奮い、ピョートルの死後はシベリア流刑になり波乱の生涯を遂げた男、とある。 この宮殿は、メンシコ…

ネフスキー修道院

昨日は、夜行列車明けで精力的に歩き回りすぎたせいか、ノブゴロド観光は途中でバテてしまい、少し予定を早めて15時発のサンクトペテルブルク行きのバスに乗り込んだ。 サンクトペテルブルクの駅前の一泊1000ルーブル(3000円)の安ホテルでぐっすり…

野外博物館

さて、まだ朝9時過ぎ。博物館やその他の教会が開くまでかなり時間があるので、その間に郊外の野外博物館と教会を訪ねることとした。 クレムリン前のバス停から郊外へ。 5分ほど走れば、もう地平線が見えるような郊外にまで来てしまった。 それにしても、朝…

ソフィア聖堂

朝、定刻の6時10分に遅れること数分。ノブゴロドに到着した。 駅前のバスステーションで取りあえず夕方のサンクトペテルブルク行きのチケットを予約し、近くの食堂で朝食を取る。 ようやく明るくなり始めたばかりの街を、クレムリン目指して歩く。 ときどき…

ノブゴロドへ

モスクワ・レニングラード駅を定刻の21時50分に発車した、のだろう、ノブゴロド行き42列車だ。 4人コンパートメントの下の席。上の席は若い女性。向かいの2段は中年夫婦だった。 同室に女性がいる場合は着替えのためにいったん部屋を出るのが礼儀、…

地下鉄自爆テロ事件

今朝は夏時間移行直後なので眠かった。午前7時に目覚ましが鳴ったが一昨日まで午前6時だった時間。外もまだ暗い。 何とか起きだして仕事に向かう。いつもの地下鉄駅に。 歩きだして5分ほどしたころ、携帯を家に忘れたことを思い出した。 いつもなら、いい…

アルメニア余話

アルメニア旅行で、修道院以外に印象に残ったこと。 1.山奥の村に忽然と現れたミグ戦闘機 サナヒン修道院を後にして、谷を背にした周りの素晴らしい風景に見とれていると忽然と姿を現したのがこのミグ戦闘機。 ミグを設計したソ連のミコヤン設計局の創始者…

息をのむ美しさ・・・ホルビラップ修道院

最終日は午後2時に空港に向けて出発するまで何をするか決めていなかったが、前夜、急遽トルコ国境に近いホルビラップ修道院こ行くことにした。 ホテルにタクシーを呼んでもらう。 運転手はハチャトリアンさん、と言った。「偉大な音楽家と同じ名前ですね」…

サルキスの夢を語りながら・・・アフタラ修道院

ハフパット修道院を出て1時間余り。いつしか眠ってしまったらしい。 運転手に言われてはっと気がつくと、目の前に大きな修道院が要塞のような趣で建っていた。 ここがアフタラ。 ギリシャ正教の修道院で13世紀までに建造された。そして中は絢爛豪華な14世紀…

王女サランドゥ・・・ハフパット修道院

サナヒン修道院の隣町。川底近くの道を走っていると両側に見上げるようなすごい崖が現れた。 運転手が、その崖の切れ目に入っていく道にウインカーを出して右折、そしてどんどん登っていく。 途中、山羊の行列に足止めを食らう。 登りきったところに、旧ソ連…

石を踏みしめる・・・アルメニア・サナヒン修道院

翌日はあいにくの雨。 早朝ホテルを出て、グルジア国境、ロリ州の山奥にあるいくつかの修道院を訪ねることとした。1日3−400キロを走る計算。 一時間ほどしてコーカサス最大の湖、セバン湖のほとりに出る。湖岸ある9世紀建造の修道院が見える。(今は寒…

聖歌と慟哭・・・アルメニア・リプシメ教会

早朝6時にモスクワのシェレメチボ空港を飛び立って、アルメニアのエレバンに向かう。 午前3時起きだったので眠く、機内食を食べた以外はずっと眠っていた。 気がつくと、コーカサスの急峻に山並みが眼下に。山稜は深い雪におおわれているようだ。 機は次第…

奇跡の帽子

ロンドンの旅日記も書いていないし、アルメニア、サンクトペテルブルクと旅行ばかり重ねているが、そのうち書くことにして、今日の出来事を新鮮なうちに。 今朝はサンクトペテルブルクから寝台列車でモスクワに戻り、帰宅して着替えていたら時間がなくなりそ…

一寸先は闇

昨夜アルメニアから戻り、旅の先々で見た景色を思い出しながら、旅先で仕入れたCDを夜中まで聞いていた。 幸せな気持ちで眠りに就いたのが午前1時過ぎ。 「起きて、起きて」という妻の切迫した声で目が覚めた。午前4時。 「外が変よ」 慌ててアパート6…

アルメニアへ

今日からまたロシアは3連休。2週間前にロンドンに行ったばかりなので、大人しくしていようかと思い、モスクワでの予定も入れていたが、しきりに「ええのか?ええんか?」という声がする。ついに抗しきれず、ほとんど衝動買いのような感じでアルメニアのエ…

仕事が楽しい

このところ仕事が楽しくて仕方がない。 もちろんうまくいっているからであるが。 今取り組んでいるのは、コーカサスのある国の立派な研究成果を挙げている研究者を日本に送り込み、日本とのコラボレーションのきっかけを作ること。 いつもそうだ。いろいろ情…

今日は「男性の日」

2月23日火曜日は「祖国防衛の日」の祝日。 カレンダーをしげしげ眺めて、ロシア政府のエライ人は考えた。 22日も休みにしちゃえば4連休。 でも休日が増えてその埋め合わせが必要、そうか、27日の土曜日をワーキングデイにすればいいのだ・・・・ と…

今日は誕生日

ロシアでは、誕生日を迎えた本人が、ケーキや飲み物を用意し、「今日は私の誕生日だから祝ってね」と同僚たちを招待するのが普通。 日本のように、「誰も祝ってくれない・・・」と1人でいじける必要はないので、それなりに良い習慣と思っている。 私の生ま…

冷戦とは滑稽なり・・・モスクワ地下要塞見学

氷点下20℃近くの凍えそうな先日の日曜日。息子とモスクワの「冷戦博物館」を見学した。 日本人対象のオプショナルツアー。定刻なのに何人かが遅れてきて入れない。みんな凍えそうになりながらゲートの前で待つ。 地下鉄環状線タガンスカヤ駅から徒歩10分、何…

静かな平日

いつもは午前中にバンバン舞い込む東京からのメールや電話。今日は音沙汰なし。変だな、と考えて思い出した。今日は祝日だ。こんなときに、とばかり、溜まった書類に一気に目を通そうとするが、いかんせん英語の書類はすぐに疲れてしまい、なかなか集中力が…

モスクワの日常へ

やっと旅日記の整理が終わってやれやれ。もう旅から帰ってはや1か月が過ぎている。この間のモスクワは厳冬。ほとんど毎朝、氷点下10度を切る毎日で、何回か道路で滑って危険な目に会ったので、朝はタクシー通勤にした。まあ年中乗っているわけじゃないし…

シエナで考えたこと

ポンペイからローマに。あわただしいローマ観光で旅は終わった。 旅の間常に持ち歩き、そのとき感じたことを書き留めたメモ帳を見直すと、シエナのことを書こうと思い立った。 城壁に囲まれた、中世そのままの街、シエナ。特に、カンポ広場に面した市立美術…

古代の叫びと祈り・・・ポンペイ

「気をつけて帰るのよ」 アマルフィ滞在中、ホテルで何くれと世話を焼いてくれたリリアおばさんに握手でさよならを告げる。毎朝食堂で聞いていた「チァオ!」というおばさんの優しい声が聞けなくなるかと思うと寂しい。 くねくねと曲がる海岸沿いの道を走り…

天空の庭園・・・ラベッロ

アマルフィのバス停から少し小さなバスに乗り、アマルフィの北、山の上(崖の上)の村ラベッロに向かう。 目も眩むような断崖絶壁の道、すれ違いの度にひやひやしながらバスに揺られること30分、ラベッロに到着した。 ここの二つの庭園、ヴィラ・ルーフォロ…

アマルフィ

ウフィツィで見たダヴィンチなどにも触れたいが先を急ごう。 雨の中、レンタカーでフィレンツェを出発し、シエナに向かう。町ごと中世そのまんまというシエナで、モスクワ以外では初めてとなる海外での大晦日と新年。カンポ広場でのカウントダウン、そして打…

ボッティチェリ

フィレンツェのウフィツィ美術館の所蔵の代表作と言えば、いろいろあるが、まずはボッティチェリだろう。このビーナス誕生、春(フリマペーラ)はあまりにも有名だ。 モスクワから予約して行ったので長蛇の列に並ばずに入場できた。 特に、「春」は、繊細な植…

立ち昇る静謐

数ある「受胎告知」の中でも、フィレンツェ・サンマルコ美術館の、フラ・アンジェリコの筆による「受胎告知」ほど、是非見たい、と強く思っていた絵はない。 ブリュージュから、ブラッセル、そして飛行機でローマ、レオナルドダビンチ空港から鉄道を乗り継い…

リッセベーグ

それは初めての経験だった。 ブリュージュ郊外のリッセベーグ。 千年以上の歴史を刻む町。 ずっと続く一本道の脇を並木が固める、いかにも北国の道を走り、この町に入って感じるのは、人影の少なさ。 町の中心の13世紀建造の大きな聖母教会に入ったところ…

アントワープ

ホーボーゲンからアントワープ中心街に戻る。 アントワープの見どころはやはり大聖堂だ。 大聖堂に近づくとちょうど正午。 鐘の音が響き渡る。 この鐘の音を聞くと、ああ、自分は今ヨーロッパの町にいるのだな、と実感する。 それにしてもこの大聖堂は、欧州…